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「板金加工の曲げ作業の導入を考えているので、基礎的な知識を学んでおきたい」

「曲げ加工の種類について知りたい」

板金加工などの専門的なことは経験したことがないと、わからないことが多いですよね。

そこで今回は、板金加工の曲げ加工について詳しく紹介します。

 

□板金の曲げ加工とは何かを紹介

ここでは板金加工の曲げ加工が何かについて紹介します。

曲げ加工自体をよくわからないという方はぜひ参考にしてくださいね。

理解しているという方もいらっしゃるかもしれませんが、念のため確認しておきましょう。

 

曲げ加工とは、金属の板をさまざまな角度から曲げたり、丸めたりすることを指します。

さまざまな分野でこの加工が必要になるので、とても重要な加工方法です。

 

使用される板材としては、鋼鉄材料と非鉄金属材料の2種類に大別されます。

前者は軟鋼やステンレス鋼などの特殊鋼を指し、後者はアルミニウムとその合金、鋼とその合金を指します。

 

曲げ加工は、金属をプレスする方法が一般的です。

ベンダーと呼ばれる機械を使用します。

こちらの機械は、ダイとパンチから構成されています。

プレスをする際には金型を使用するのですが、その下部をダイと呼んでいます。

そして、上から圧力を加える部分をパンチと呼びます。

 

パンチ側の形状によって曲げた部分の形や曲げrに影響が及ぼします。

曲げrとは何かわからないという方がいらっしゃいますよね。

これは、曲げた位置にかかる半径Rのことを指します。

そのため、rの値が小さいと急な丸みになり、大きいと緩やかな丸みになります。

 

□曲げ加工の種類を紹介

ここまでは曲げ加工について紹介しました。

なかなか聞き馴染みのない単語も出てきたので、驚いた方も多いのではないでしょうか。

ここからは曲げ加工の種類について紹介します。

8種類紹介しますので、それぞれについて詳しくみていきましょう。

 

・ボトミング

ボトミングのボトム(bottom)は動詞形で「底に届く」という意味です。

現場用語で「底押し」とか「底突き」とかいわれる曲げで、比較的小さい加圧力で良い曲げ精度が得られるので、もっとも多く使われています。

 

・コイニング

語源はコイン(coin)で、「硬貨をつくる」とか、「金属を硬貨にする」からきていて、きわめて正確な曲げ精度が得られる加工方法という意味です。

目的は、きわめて正確な曲げ精度と、極端に小さい内アールを得ることにあります。

しかし、ボトミングの所要トン数の約5~8倍の加圧力を必要とします。

 

・自由曲げ

こちらもV字の型を使用します。

パンチを下げる距離を任意の高さに調整して、曲げ角度を自由に決められます。

しかし、自由度が高いので精度は低くなりやすいです。

 

・R曲げ

こちらは丸みのある形状に加工する方法です。

R型の金型を使用することが多いですが、V字の金型を使用することもあります。

 

・ロール曲げ

複数のローラーの間に板材を通して、そのローラーの回転力によって金属を曲面形状に曲げていき円筒形にする加工方法です。

ローラーが3本のロールベンダーが主流で、下に2本、上に1本のローラーがあり、下のロールを回転させて金属板を送りながら上のロールを上下に動かすことで、曲げる部分の直径の長さを調整します。

 

・段曲げ

こちらは材料を階段状に曲げる方法です。

V字型の金型を使って加工する場合は、2回に分けて加工を行うのが一般的です。

専用の段曲げ用金型を製作して一度にまとめて曲げることも可能です。

 

・送り曲げ

材料を型に固定することなく、ラインの中で順次前進しながら連続的に曲げ加工を行っていきます。

3本のロールを用いて曲げを行う加工を「ロール曲げ」、複数組のロールにコイル状の素材を通し連続的に曲げ加工を行うものを「ロール成形」といいます。

大きな半径で単純な円断面を描くものから、より複雑な断面形状の実現まで幅広く活用できます。

 

・ヘミング曲げ

こちらは材料の端を180度折り返す方法です。

板金の端をまるで紙のように細く折りたたんでつぶします。

1回の加工では完成しないので、折り返しと平らにする工程を経る必要があるでしょう。

折り曲げた部分の板厚が倍になるので補強になります。

また、板金の端が切りっぱなしの状態ではなくなり、見栄えがよくなります。

 

□曲げ加工には2種類の限界がある?

ここまでは曲げ加工とは何か、曲げ加工の種類を中心にお話ししました。

ここからは曲げ加工の限界について紹介します。

限界とは加工ができなくなることを表しているのですが、原因が2つあります。

それぞれについて見ていきましょう。

 

1つ目は、ダイの溝幅が干渉することです。

ダイのV字溝にワークが入ってしまうと曲げ加工をすることができないので、注意してくださいね。

 

2つ目は、金型が干渉することです。

板金の完成形状によっては、金型に干渉して加工できない形状があります。

加工可能な範囲(限界値)は、設計内容やメーカーによって異なりますので、ご自身で確認して見てくださいね。

 

□まとめ

今回は、板金加工の曲げ加工について詳しく紹介しました。

曲げ加工がどういったものかについてご理解いただけたでしょうか。

曲げ加工の種類や2種類の限界についても忘れないようにしてくださいね。

曲げ加工について相談や質問がある方はお気軽に当社までお問い合わせください。

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