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部品の製作を検討しているが、旋盤の操作方法がいまいちわからないということは多いですよね。
初めて旋盤を見る方の多くは、レバーやハンドルが多いので、操作が難しそうだなと感じることでしょう。
しかし、慣れればそれほど難しいものではありません。
そこで今回は、旋盤加工の手順と加工時のコツを紹介します。

□旋盤の基本的な使い方を紹介

ここでは旋盤の使い方について紹介していきます。
旋盤を初めて使う方や使い方を忘れてしまった方はぜひ参考にしてくださいね。

・使用前のメンテナンス
まずはしっかりとメンテナンスです。
確実に使用する前に行うようにしてくださいね。

適切にメンテナンスがされていれば、40年ほど使用していても問題なく稼働するでしょう。
もしメンテナンスをしなければ、1年で使えなくなってしまうこともあります。

・ワークをつかむ
旋盤で作業する際に最初に行うのは、ワークのクランプです。
クランプの際に使用するのは主に3つ爪か4つ爪のチャックです。

3つ爪であれば簡単に準備できます。
チャックハンドルにチャックを差し込んだ状態でぐるぐると回転させれば爪を開いたり閉じたりできます。
ワークをつかんだ状態で締め込んでくださいね。

4つ爪の場合は芯だし作業が必要です。
こちらの場合は爪がそれぞれ独立して開いたり閉じたりできます。
そのため、ワークを中心に位置させる作業が必要なのです。

・刃物のセッティング
刃物をセッティングする作業です。
金属を加工する際は、対象の素材よりも硬い金属でできた刃物が必要です。

刃物をセッティングする際は、刃物台の上に刃物を設置します。
そして四角ボルトで上から押さえつけて固定します。
負荷の大きさによって押さえるボルトの数は変化します。

・ワークを回転させる
まずは暖機運転を行います。
およそ200回転で5分回せば十分でしょう。

暖機運転ができたら回転数を決めていきます。
レバーがあるので探してくださいね。
レバーの位置関係によって回転数が決められる使用なので、説明書を見ながら設定しましょう。

回転数が決まったら主軸を回転させる
主軸を回転させる際は、レバーを上方向に上げると正転で、下方向に下げると逆転になります。

・手送りで削る
ワークに刃物を近づけるために刃物を移動させていきます。
専用のハンドルがあるのですが、左右に動くものを縦送りハンドル、前後に動くものを横送りハンドルと呼びます。
それぞれのハンドルをうまく調整しながら手送りを行います。

・自動送りで削る
手送りに慣れてきたら自動送りも活用してみると良いでしょう。
こちらも専用のレバーが設置されており、レバーの組み合わせでうまく送り速度を調節してくださいね。

こちらの方法で削る際には必ず素振りをしてから加工をするようにしましょう。
送り速度の設定を間違えていた場合にトラブルに発展する可能性があります。

□旋盤加工のコツを紹介

ここからは旋盤の使用に慣れていない方に向けて旋盤加工のコツについて紹介します。

加工のコツ:素材の取り付け
・素材の棒材直径に合わせてチャックの爪を決める
爪の中には階段の形状で大小の直径に対応できるものが存在します。
そのため、棒材直径に近い段を使用すれば芯だしの精度を高められます。

・ダイヤルメーターの使用
初心者は3つ爪を使用しても芯ぶれが大きくなることが多いです。
芯ぶれを最小限に抑えるためは、芯ぶれをダイヤルメーターで測定しながら修正することがおすすめです。

加工のコツ:刃物の取り付け
・芯押し台のセンターを利用する
センターは旋盤の回転軸と一致しています。
そのため、バイトの高さを調節したい場合には重宝されます。

・微調整について
バイトの高さ調節板は厚いものから薄いものへと変更して調節します。

加工のコツ:切削
・バックラッシ分の誤差を減らす
直径を加工する際には刃物台を素材から離れる方向に移動させたのちに素材に近づけることがおすすめです。
段付きシャフトを加工する際には上記と同じ方法で加工をすることで誤差を減らせます。

・適切な速度
バイトのカタログを見たことはあるでしょうか。
カタログの中には素材別で適切な切削速度が設定されています。
そのため、素材の直径と適切な切削速度から旋盤の回転数を計算してくださいね。

加工のコツ:負傷率を下げる

□失敗した場合の対処方法を紹介

ここからは失敗した場合の対処方法について紹介していきます。

・加工中の失敗について
加工中の失敗に関しては、状況に応じて冷静に対応していくことが大切です。
パターンは無数に存在するので全てを網羅することはできませんが、例をもとに考えてみましょう。

製品に傷が入ったという場合があるでしょう。
この場合は遠心力によってチャックが開いたり、主軸の回転数が高すぎたりすることが原因でしょう。
チャックをキツく締める、主軸の回転数を落とすといった対処法が挙げられます。

このように発生したトラブルに対して個別に対応していくことが大切です。

・加工中以外に発生した失敗について
加工中以外の失敗に関しては大半がケアレスミスによるものでしょう。
しっかりと対策を立てていかないと、経験が増えたとしても同じ失敗を何度も繰り返してしまいます。

おすすめの方法としては、ケアレスミスが発生しないような作業手順表を作成することです。
作業の手順を事細かにまとめることでケアレスミスの発生を防ぐのが効果的でしょう。

□まとめ

今回は、旋盤加工の手順と加工時のコツを紹介しました。
旋盤加工の基本から失敗時の対処方法までを理解していただけたでしょうか。
旋盤自体の取扱説明書にしっかりと目を通してから作業をするようにしてくださいね。

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