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マシニングセンタという言葉を聞いたことがある方はいらっしゃるでしょうか。
製造業でお仕事をされている方であれば、一度は耳にしたことがありますよね。
しかし、実際に使用している方にとっては、どういった機械なのかが詳しくわからないですよね。
そこで今回は、マシニングセンタの誕生や構造、種類について紹介します。

□マシニングセンタの歴史を紹介します!

マシニングセンタの1番の特徴は、コンピュータ制御による「工具自動交換機能」を備えている点です。
NC工作機は人が工具を交換する必要があるのに対し、マシニングセンタは工具収納場所から自動で工具を交換し加工ができます。
まずは、そんなマシニングセンタの誕生の背景をご紹介します。

マシニングセンタが開発される以前は、金属部品の製造をするために、各加工工程によってさまざまな工具を使い分けていました。
その後、NC工作機の登場により、刃物部分だけを交換できるようになり、手動ではありましたが各工程間を短縮できるようになりました。

そして、その刃物の交換を手動ではなく、コンピュータ制御で自動化したものがマシニングセンタです。
この開発により、同時に数種類の加工を複数の面で行えるようになり、生産効率が大幅にアップしました。
また、近年では加工の精度も速度もかなり高められており、ものづくりの根幹を担っているといっても過言ではありません。

□マシニングセンタの構造について解説します!

この項では、マシニングセンタの構成要素を部分ごとに解説します。
まず、マシニングセンタのJISの定義を引用したものが以下になります。
「工作物の取り付け替えなしに、多種類の加工を行うNC工作機械。機械の構造によって主軸が水平の横型マシニング、垂直の立型マシニング、門型構造の門型マシニングなどがある」
それでは、具体的な機能を部分ごとに見ていきましょう。

1つ目は、NC装置です。
NCは数値制御のことで、使用する工具やその位置を数値情報で指令する制御方式のことを言います。
これにより機械を自動で制御できています。

2つ目は、ベッドです。
マシニングセンタの底を支える部分で、テーブルを案内する案内面が上についています。
次に紹介するコラムと一体となった種類もあります。

3つ目は、コラムです。
先で紹介したベッドから垂直に伸びた柱部分をコラムと呼びます。
横型のものの場合、コラムが上下方向に移動します。

4つ目は、主軸です。
工具を取り付け、回転させる部分です。
年々回転速度の高速化が成功しており、2万RPM以上も普及してきました。
しかし、高速化するとそれに比例して熱の発生も増えてしまいます。
それにより、近年では熱膨張による精度低下を防ぐための技術も進化しています。

5つ目は、ATCです。
ツールマガジンにセットされた工具を、加工に合わせて素早く自動で交換する部分です。
主軸への装着の正確性や、交換速度も年々改良されていて、交換時間は1秒以内であることが普通です。
特に、大量生産の場合は工具の交換時間もとても重要な目安になります。

6つ目は、インデックステーブルです。
回転して角度を割り出せるテーブルのことで、割り出しテーブルとも呼ばれます。
油圧モーターを動力源としており、割り出し角度は任意の角度を1度刻みで指定できるものが多く、4軸や5軸加工と言った複雑な加工にも対応しています。

以上が、マシニングセンタの各部分の構成要素と特徴でした。

□マシニングセンタの種類をご紹介します!

マシニングセンタは、加工目的や主軸の向きによりいくつかの種類に分けられます。
この項では、金属加工の現場でよく活躍している代表的なものをご紹介します。

1つ目は、立形マシニングセンタです。
主軸が縦向きで、金属の上から刃をあて切削加工します。
加工テーブルが広いため、1面加工が多い金属加工に向いており、図面とワークが同じ向きのため加工内容もわかりやすいのが特徴です。

2つ目は、横形マシニングセンタです。
主軸が横向きで、金属の側面からツールを当て加工します。
立体加工に向いており、ワークの位置ずれによる精度低下が少ないのも特徴です。
切粉が下に落ちるため無人稼働も長時間行えます。

3つ目は、門形マシニングセンタです。
主軸は縦向きで、それを支える構造が門型になっているのが特徴です。
大型のものが多く、大きな金属の重切削に向いています。

4つ目は、小型マシニングセンタです。
タレット式のATCと、30番の主軸を搭載した小型のマシニングセンタです。
元は複数のドリルのある「穴あけ加工機」だったものを、高速・高精度化によりマシンニングセンタとして使用されるようになりました。
電子部品やスマホ本体の加工機として使われます。

5つ目は、5面加工機です。
ユニバーサルヘッドを搭載した門型マシンニングセンタで、工具を旋回させることにより側面と上面の5面を加工できます。
大型のものや複雑な部品の加工に向いています。

6つ目は、5軸加工機(5軸マシニングセンタ)です。
従来の3軸加工に、回転と傾斜の旋回軸を加えた5軸のマシニングセンタです。
3次元曲面の加工や、隠れた加工面の加工が可能です。

この他にもさまざまな種類のマシニングセンタがあります。

□まとめ

今回は、マシニングセンタがどういったものなのか、誕生の背景から構造、そして種類について紹介しました。
マシンニングセンタと言っても、さまざまな種類があり、それぞれに強みが違いますね。。
本稿を参考にマシニングセンタについてご理解いただければ幸いです。

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