「フランジとは何に使われるものなのかな」
「フランジの種類にはどのようなものがあるのかな」
このようなお悩みをお持ちの方は多いでしょう。
そこで今回は、フランジの概要や種類・規格について解説します。
ぜひ参考にしてください。
☐フランジとは何か解説します!
ここでは、フランジとはどのようなものなのか解説します。
フランジとは、配管などで使用される配管継手の1種です。
パイプ同士を接続したり、配管と共にくっつける機器類のノズルなどを接続するのに使用されます。
配管などで使用されているフランジは、接続方法によって分類されます。
・スリップオンフランジ
・ウェルドネックフランジ
・ねじ込み式フランジ
などさまざまな種類が存在します。
フランジを活用することで、配管の内部でなにかが詰まってしまった時などに分解して洗浄が可能です。
非常に大きなメリットと言えるでしょう。
また、フランジを使用して配管同士を接続することで他の接続方法よりも漏れの心配が少なくすることができます。
また、強度もねじ込み式などと比べて優れています。
さらに、フランジは配管以外の場面でも使用されます。
例としては、梁部材などが挙げられます。
自転車や鉄道などの各種車輪にも使用されています。
以上、フランジとはどのようなものなのか概要を説明しました。
お客様の知識の整理に役立ちましたら、幸いです。
☐フランジの種類について解説します。
ここでは、前章で解説したフランジの種類について解説します。
1つ目は、スリップオンフランジです。
このフランジは、差込み溶接式フランジとも呼ばれます。
中央にある穴に配管を差し込んでから、配管同士を溶接するという方法です。
もっとも一般的にさまざまな場面で使用できるフランジの種類と言っても良いかもしれませんね。
比較的単純な工程だけで配管を接続できることは大きなメリットです。
しかし、一方で強度の観点からは他のフランジの種類と比較して少し劣ります。
2つ目は、ソケットウェルドフランジです。
ソケット溶接式フランジとも呼ばれます。
このソケットウェルドフランジは、1か所しか溶接しません。
小口径配管などによく使用されています。
一方で、溶接する部分が少ないことで高温高圧配管に使用するのは向いていません。
3つ目は、ウェルドネックフランジです。
突合せ溶接式フランジとも呼ばれるこちらのフランジの種類は、熱や振動にも強いのが非常に大きな特徴です。
そのため、ソケットウェルドフランジとは違って高温高圧配管でも使用できるのが、嬉しいポイントです。
4つ目は、ルーズフランジです。
別名遊合形フランジやラップジョイントとも呼ばれているこのフランジは、「スタブエンド」を使用して配管を接続します。
また、ルーズフランジは、フランジとの溶接ができない配管でよく使用されます。
☐フランジの形状について解説します!
次にこの章では、フランジの形状について解説します。
フランジの形状は以下の通りです。
・RF
・FF
・MF
・TG
・RJ
ここからは、以上の5つについて1つずつ詳しく解説します。
1つ目は、RFです。
これは、平面座やレイドフェイズと言われることもある形状です。
もっとも普及している汎用性の高いフランジの形状と言っても良いでしょう。
2つ目は、FFです。
これは、別名フラットフェイスとも呼ばれています。
3つ目は、MFです。
これは、はめ込み形とも呼ばれている形状です。
凸のあるオスと凹のあるメス同士をはめ合わせることによって接続します。
4つ目は、TGです。
TGとは、溝形とも呼ばれています。
これは、面圧が大きいことから、接合部分の気密性が非常に高いです。
そのため、真空配管などに使用されています。
5つ目は、RJです。
RJは、シール面が外に出ていないことが特徴的で、シール面が損傷することが少ないのが非常に大きなメリットです。
☐フランジの規格について解説します!
日本で使用しているフランジの規格は以下の3つです。
・JIS
・JPI
・ANSI
ここからは、以上の3つの規格について1つずつ解説します。
1つ目は、JISフランジ規格です。
これは、日本産業企画から発行されている規格です。
代表的な形状を以下に挙げておきます。
・鋼製管フランジ
・真空装置用フランジ
・船用5K銅合金管フランジ
・油圧用21MPa管フランジ
2つ目は、JPIフランジ規格です。
この企画は、石油工業用のフランジで用いられている規格です。
代表的なものは以下の通りです。
・石油工業用フランジ
・石油工業用大口径フランジ
・ 石油工業用アルミニウム合金製フランジ
3つ目は、ANSIフランジ規格です。
一般的には、アメリカ規格協会から発行されているもののことを指します。
以下のような規格があります。
・ASME-B16.5
・ASME-B16.36
☐まとめ
今回は、フランジの概要や種類・規格について解説しました。
使用用途によってフランジにはさまざまな種類や規格があることをご理解いただけたでしょう。
また、この記事に関してなにか疑問点がございましたら、お気軽に当社までご連絡ください。